日本に自家用の車は何台あるでしょうか?
このような問題を解く方法がフェルミ推定です。
日本の自家用車(以下、車)の数は
①車の数=(世帯数)×(所有率)×(平均所有数)
②車の数=(年間のガソリン消費量)÷(車1台の1年あたりの消費ガソリン量)
などで求めることができると考えられます。
世帯数や所有率を予測することはできますが、ガソリンの消費量がどれくらいなのかという感覚を持っていないため、今回は①を使って解いていきます。
まず、都会と田舎で車の所有率と保有数が変わると思うので、都会と田舎を分けて考えます。
日本の人口約1億2000万人のうち約半数が都会に住んているとします。
(東京、神奈川、大阪、愛知、埼玉、千葉、福岡の人口の合計で約6000万人)。
都会の1世帯あたりの人数を平均2.0人と仮定すると
都会の世帯数=6000万 ÷ 2.0 = 3000万世帯
田舎の1世帯あたりの人数を平均3.0人と仮定すると
田舎の世帯数=6000万 ÷ 3.0 = 2000万世帯
と推測できます。
次に、所有率と1世帯あたりの所有数ですが、年齢によってその値が異なると考えられます。
都会は若い人が多く、田舎は若い人が少ないと仮定し
都会の年齢割合
20~40:41~60:61~ = 40%:30%:30%
田舎の年齢割合
20~40:41~60:61~ = 25%:35%:40%
として、
都会の人よりも田舎の人の方が車を多く所持し、年齢が高くなると所有率もあがると仮定し、
都会
・20~40歳の所有率30%、平均所有数1.0台
・41~60歳の所有率55%、平均所有数1.1台
・60~歳 の所有率80%、平均所有数1.2台
田舎
・20~40歳の所有率70%、平均所有数1.0台
・41~60歳の所有率80%、平均所有数1.2台
・60~歳 の所有率90%、平均所有数1.4台
とすると、車の数は
車の数=3000万×40%×30%×1.0台 + 3000万×30%×55%×1.1台 + 3000万×30%×80%×1.2台 + 3000万×25%×70%×1.0台 + 3000万×35%×80%×1.2台 + 3000万×40%×90%×1.4台
となり、
車の数 = 約4813万台
程度なのではないかと推測することができます。これがフェルミ推定です。
この作業を頭の中だけで計算することは困難なので、手書きのメモ帳と電卓を使ったり。Excelを使ったりすることになるでしょう。
実際の車の数、どれくらい数値が近いのか
なお、一般社団法人 自動車検査登録情報協会によると令和2年3月末の時点での自家用の乗用車数は約6160万台なので、この推測は実際の数値よりやや少ないということが分かります。思ったよりも車をたくさん持ってらっしゃるんですね。
このように考えることで、一見推測できなさそうな数値を出すことができます。
この内容を理解するためにはある程度の論理的思考力が必要です。
「日本にランドセルはいくつあるのか?」
「アメリカにピアノの調律師は何人いるのか?」
「日本で綿棒は1年で何本消費されているのか?」
「日本で眼鏡をしている人は何人いるか?」
「マクドナルドの売り上げはどれくらいか?」
「世界遺産の数はどれくらいか」
問題は数え切れないくらい考えることができます。
このとき、「日本の人口が何人か」「都会と田舎の人口比はどれくらいか」「日本の面積のうち山地は何%か」「マクドナルドで1回注文するのに何円使うか」「世界遺産が毎年何個増えているのか」などの知識を持っていると推測が簡単になります。
論理的思考力を高めるための最適な方法は分かりませんが、フェルミ推定をするために論理的思考力が必要なのは確実です。
少々難しいかもしれませんが、何かの数を推測したいときはフェルミ推定を用いて考えても良いでしょう。
多分、高校数学程度のものを問題なく理解できる程度の頭があれば、誰でも簡単にフェルミ推定を使うことができると思います。そんなに難易度高くないので、頑張ってみてください。
