思想– category –
-
思想
自分のレベルが「十分」だという錯覚
人は自分の持っているもので「十分だ」と考える傾向がある。これは学歴の話にもよく現れる。大卒の人は「大学は出ておいた方がいい」と言い、高卒の人は「大学なんて出なくても生きていける」と言う。互いに矛盾する主張をしているようでいて、実際には同... -
思想
頭の良さとは何か
「頭が良い」とは一体何か。 数学に強い人を賢いと呼ぶこともあれば、言葉巧みに人を説得できる人をそう呼ぶこともある。人の心を直感的に理解し、場を和ませる人にも「頭がいいね」と評することがある。私たちが日常で使う「頭の良さ」という言葉は、どう... -
思想
知性箱舟論
世の中は泥沼だ。職場では派閥や立場が成果を覆い、会議は「喋った感」で満たされ、裏では他人の失敗待ちが常態化する。学校では群れの均衡を守るための笑い者づくりが繰り返され、家庭では責任の押し付け合いが信頼を食い潰す。SNSでは短い言葉が石になり... -
思想
人の意見でも、自分が言えば自分の意見
私は今、ここに自分の意見を書いている。これを読んでいるあなたは、私の意見に触れていることになる。では、もしあなたがこの内容をどこか別の場所で語ったとしたら、それは誰の意見になるのか。答えは明白である。それはあなた自身の意見である。なぜな... -
思想
「死なないから大丈夫」という幼稚さ
「死なないから大丈夫」。この言葉を聞くたびに腹が立つ。 失敗をしても「死なないから大丈夫」、会社で不正があっても「潰れるほどじゃないから問題ない」、子どもが不登校になっても「学校に行かなくても生きていける」。そうやって小さな問題を矮小化し... -
思想
才能とは感受性である
「才能は遺伝か、努力か」。 この二者択一は、問いとしては賢そうだが、日々の経験に触れていない。朝、同じニュースを読んで「たいしたことはない」と受け流す人と、胸のどこかがざわつく人がいる。授業で同じ注意を受けても、ある者は萎縮し、ある者は修... -
思想
道徳的優位性を持つ人は勝つ
現代の勝敗は「道徳的優位性」で決まる。 道徳的に正しい人が勝つ。 悪人は集団リンチされて滅びる。 現代社会で争いが生じたとき、勝敗を左右するのは能力でも議論の巧拙でもなく、その場でどちらが道徳的に優位な立場にあるかだ。 善人として見られてい... -
思想
「バカになる」論の歴史 スマホを使うと馬鹿になるのか
「本は思考を浅くする」「テレビは子どもをダメにする」「ゲームは学力を下げる」。 私が子供の頃は、ゲームをすると馬鹿になると言われてきたし、私の親世代はテレビを見ると馬鹿になると言われてきた。 哲学書を読むと、本の登場時は「本を読むと自分で... -
思想
ルッキズムと能力主義
「魅力とは、他人の心に入り込むためのパスポートである。」 現代社会において、外見はあらゆる場面で評価の大きな要素であるのが現実だ。 理想論としては「人は内面や能力で評価されるべき」であるとされるが、就職・ビジネス・恋愛などの対人関係におい... -
思想
人生を攻略する簡単な方法は、マトモになり能力を得ることだ
世の中で本当に信頼され、必要とされるのは「マトモであり、能力のある人」である。 「マトモ」とは、知性・誠実さ・道徳性・公共性・清潔感をすべて備えている人のことだ。 ・デマや陰謀論を信じず、論理的に考えられ、基礎的な学力がある。 ・約束を守り...
1